D51 10 保守整備記録

令和2年(第29回~第38回)

第38回 令和2年12月20日
 令和2年最後のデゴイチ君との「お戯れ」。天候にも恵まれそこかしこでサンダーの音が響きました。ボイラー部分はかなり修復が進んでいるようですが、細かい部分で「調整」が必要みたいです。まずはこちらをある程度仕上げて、一旦黒塗装してしまおうという計画とのこと。
(錆止め塗装は耐候性に難があるそうです)
 ボイラー廻りの目途が立ったら、今度はテンダー。こちらもなかなかに「曲者」なんだとか。

Y御大が見守る中、修復&整備を行うメンバー。

こちらは先月に続いての「削り部隊」。

FRPを駆使した腐食部の補修作業。

キャブ屋根はパテによる補修。

ランチタイムは自然と笑顔がこぼれる・・・
 
第37回 令和2年11月15日
 デゴイチ君のとなりにはC12 241が鎮座。「削り隊」隊員はやっぱりガマン出来なかったようで、早速サンダー片手にガリガリガリーッとやっていたようですが、デゴイチ君もまだまだ修復途上ということで後ろ髪を引かれる(?)思いで「裏の現場」へ。この日は配管はじめとした部品類のケレン作業をメインに。部材を与えられた隊員は黙々と「削りの鬼」と化して頑張るのでした。
(詳しい状況報告は”K怪人”様のフェイスブックをご覧ください)
 一方でM技師はボイラーと台枠のビミョーなズレがどうしても気になっていたようで、必死に修正作業を行っておりました。努力の甲斐あってズレは修正出来たようで、お疲れ様でした!
 何だかんだでこの日もデゴイチ君と心行くまで戯れた皆さんでした。さあ次回は令和2年最後の整備作業です、寒さも厳しさを増していますので体調にはくれぐれもお気を付け下さいませ。

配管等の部品に群がる「削り隊」メンバー。

群れのボスを撮影する”K怪人”様。

その”K怪人”様もまた「削りの鬼」と化す・・・

位置ズレの修正に勤しむM技師。。

まー楽しそうな笑顔だこと!

皆さんがピカピカに削り上げた部品たち。

錆止めを吹き付けて下地、完了!
 
第36回 令和2年10月18日
 この日は朝一発目に、本機のあだ名「なめくじ」の由来でもある、煙突から蒸気溜めにかけての長~いカバーを取り付ける作業を行いました。午後から隣接地でC12241を迎え入れる準備を行う為です。
 この日のために(?)「ユニック」と呼ばれるトラック据付タイプのクレーン操作資格を取得したE氏が起用にクレーンを操り、カバーがボイラーの上へ。しかし・・・「穴が合いません!」えっ・・・(-_-;)今さら後に引けないので、取り敢えず半ば強引に乗っけてしまいました(後日、穴を開け直す必要があるみたい)。
 いきなりのチョットした「イベント」のあとは、いつものように「ガリガリ、トンカン、キュイーン」というサウンドが。デフやフロントデッキカバーなどの補修を行いました。
 午後からは、デゴイチ君の作業を行っている横でC12241を載せるレールの敷設作業が行われました。今回は木製枕木を使用、レールは手持ち分で何とか賄いました。そんなこんなで、なかなかに賑やかな一日となりました。
 来月はいよいよ、デゴイチ君のとなりにC12241がやって来る・・・筈です。久しぶりの「長距離移動」を伴った移設作業ですので、無事に作業終了する事を願うばかりです。

煙突から蒸気溜めまでを覆う長~いカバーが付いて「なめくじ」らしくなった(?)デゴイチ君。

「オーライ、オーライ」ここまでは順調そう。

「あれっ、ボルトが入らん」・・・取り敢えず応急処置。

デフ(徐煙板)のケレン作業。

フロントデッキカバーの腐食部はFRP/樹脂で補修。

隣ではC12 241用のレール敷設作業が。

レールの締結作業。
 
令和2年9月22日 ボイラー組立作業
 2017(平成29)年3月に行橋市より移設して以来、ボイラーは上下に分割された状態で修復作業を進めて参りましたが、3年半の月日をかけてようやく、ボイラー部がひとつになる日がやって来ました。これもひとえに毎月第3日曜「保守整備」に駆けつけて下さった皆様や部品を新規製作頂いた業者様、ほか多くの皆様のご協力あっての事と思います。
 当日は新聞4紙(読売、毎日、西日本、朝日)の各記者の皆様が、急きょスケジュール変更となったにも関わらず取材頂きました(4紙全て翌日の紙面を飾って頂きありがとうございます)。
 また今回初の試みとして
「Facebook」上で「ライブ配信」を行いました。途中、撮影機器がオーバーヒートして焦りましたが何とかボイラーが台枠に乗る所までを配信する事が出来ました。ご覧になった皆様、如何だったでしょうか?ライブ配信は午前で終了しましたが、実は「その後」が大変で、ビミョーにずれた位置を調整したりランボードなどの部品を移動・設置したりして、結局予定していた作業を終えたのは日もとっぷり暮れた午後7時前。本当にお疲れさまでした!

着々と準備が進む中、初の試み「ライブ中継」を実施中!左が中継用、右は「コマ撮り」用。

2台の大型クレーンで、いよいよ吊り上げ。

ボイラー上部が宙に浮いた!

3年半ぶりにボイラーが台枠の上に載った!

作業従事の皆様で記念撮影・・・で終わりではナカッタ。

午後からも作業、ビミョーにずれた位置の修正。

作業終了は、とっぷり日も暮れた午後7時前。

一夜明けた9月23日あさ7時30分。前日の準備から丸一日経って、改めて全景を臨む・・・やっぱデカイ!
 
第35回 令和2年9月20日
 行橋から直方にやってきて3年半。いよいよ2日後にはボイラーが再び1つに戻ります。3分割状態も今日で見納め。ボイラー組立を前に、絶対にやっておかないとイケない所を終わらせた後は、3年半の間に広がりまくったバラストを最初の状態に近い所まで寄せ直す作業。
 この日ははるばる和歌山の地から「郵便カブ・改」号で久々にお越し頂いたK田氏も加わり、賑やかなものとなりました。そのカブ号、エンジン不調だそうですが帰りは大丈夫かのう?
 因みにK田氏は2日後のボイラー組立を見届けるそうで。


 さ~て2日後、作業が順調に進みますように!

本日の作業終了。いよいよ2日後、この上にボイラーが乗る事に。この姿も見納め、心なしか寂しげ・・・?

サンダーの鬼、I氏はひたすら削る、削る・・・

Y御大(手前)中心に主台枠の修復作業。

はるばる和歌山から来て、ボイラー内に潜入ですか?

ピースしてる場合じゃないでしょ・・・笑笑

後方から狙いすましての撮影は「怪人」K氏。

写真展で入選してゴキゲンのY君。ケガするなよ!

周辺に散らばったバラストを寄せる作業。

灰箱もご覧の通り、搭載準備万端!
 
第34回 令和2年8月16日
 終戦から75年を迎えた翌日、外は正しく「夏空」。連日の猛暑日で、この日も最高気温は楽々35℃を超えて、さぞかしキツイだろうと思いきや「意外と日陰は涼しいよ」とのこと。
 今年は確かに日差しが強くて、直射光の下では焼けるような暑さですが、湿度が低くてカラッとしているせいか、日陰に入ると確かに、それほど暑さを感じません。
 この日は横たわる巨体の奥の方、周囲の木々によって日陰となった場所でのケレンほか作業がメインとなりました。日陰とは言え無風状態では流石にきついので、送風機が大活躍!
ランボード部分のケレン作業⇒錆止め塗装が終了しました。
 次月はボイラーを主台枠の上に搭載、3年半ぶりにボイラー部が上下一つになる予定です。

ランボード部のケレン作業に勤しむメンバー。送風機がフル稼働で「サポート」しました。

灰箱の修復作業も佳境・・・

FRPによる腐食部分の補修

新しい防錆剤の試験塗布、どれくらい持つかな・・・?

こちらは連結器の補修・・・かな?

「バラバラ族」総長・M技師の作業に群がる面々・・・

ランボードの錆止めが完了!
 
第33回 令和2年7月19日
 午前中は晴れ間も見えて、且つ高温多湿。
 機関車本体はかなり修復が進んで、この日は配管類などの修復をメインとした作業でした。ただ、午後から天気が崩れ、無常の雨が・・・今日はコレでおしまい・・・かと思われましたが、雨は大降りになる事無く時折パラパラする程度でメンバーの皆さんの熱い思いが勝ったのでしょう!丸一日どっぷりと作業に浸ったメンバーは先月にも増して汗びっしょり!お疲れ様でした・・・

今日はココまで!ボイラー本体は黒く塗られて何となくイメージが沸く・・・かな?

配管のケレン作業 その1

配管のケレン作業 その2

ひたすら磨く、磨く・・・

こちらは「オーバーヒート」したか・・・?

こちらもひたすら磨く、磨く・・・

ピッカピカに磨きあがりました!
 
第32回 令和2年6月21日
 緊急事態宣言も解除となり、北九州市で一時「ぶり返し」があったものの最近は落ち着きを取り戻した様相・・・となると、自粛モードで”禁断症状”と闘ってきたメンバーが動かない筈が無い!次から次へゾロゾロと集まる集まる・・・(笑)よほど禁断症状が辛かったのでしょう。

 天気の方は曇り空で気温もさほど上がらず。吹き抜ける風もヒンヤリして、作業するには絶好な気象条件。久々に賑やかな声や音がアチコチからしてました。
 気候が良いとはいえ、皆さんの「熱量」は凄まじく、一日の作業を終えると汗びっしょり!
 今日も一日、お疲れ様でした。

下回りの作業は窮屈な姿勢で大変そう。立ち上がった時「アイタタタ・・・」という声がしたとか、しなかったとか。

ボイラーや端梁のパテ修復は何度目かな・・・?

錆止め塗布も、E氏曰く「まだダメやね!」

奥で作業のメンバーに「大丈夫かぁ?」

「メカ担当」兼「バラバラ族・総長」M技師。
<「削りの鬼」F氏の超絶ケレン作業>
「そこまでやるか!」というくらい見事な削りっぷりをご覧ください。

1.削り始めはこんな感じ。

2.ここからが真骨頂。塗膜や錆を根こそぎ剥離!

3.見よ、この見事な剥がしっぷり!

4.錆止め吹き付けはE氏が担当。
 
第31回 令和2年5月17日
 丸2か月間、触れることの出来なかった「デゴイチ君」が恋しくて恋しくて・・・かどうかは分かりませんが(⇒多分そうだと思う)、我慢の限界を超えたと思われるメンバーが7名ほど集まり、久々に「ガリガリ」「キュイーン」「トンカン、トンカン」という音が辺りに響き渡りました。
 前日までは「雨模様」という予報だったのが当日になって「おおむね晴れ」に変わり、多少雲は多かったものの、一日を通して穏やかな天候の下での作業となりました。
 来月は、更にメンバーが増えて賑やかになる事でしょう!

ノミ/ベルトサンダー/ディスクサンダー・・・色々な道具を駆使して削る、削る・・・

こちらは原始的(?)・・・男は黙って、ノミ!

ベルトサンダーは入り組んだ所で威力を発揮!

広い面はディスクサンダーで一気に!

配管奥のタンクも見事に剥離、完了!
<FRP補修手順の紹介>
傷みの酷い箇所は、この工程を数回繰り返すことになります。

1.FRP(ガラス繊維)を樹脂で補修箇所に貼付

2.樹脂が固まったら表面を慣らします

3.パテを盛りつけます

4.固まったら表面を平滑に仕上げます
 
令和2年4月19日  中止
 第31回の作業を予定していましたが、天候不順等もあり中止致しました。
 コロナウィルス感染症は収まる気配もなく、「緊急事態宣言」が福岡のみならず全国に向けて発せられ、参加を「自粛」するメンバーが殆ど。そんな中でも顔を出して頂いたメンバーで、倉庫内の整理整頓作業を行い、この日は解散となりました。 
 
第30回 令和2年3月15日
 コロナウィルス感染症が広がりを見せる中の実施となりました。イベント等が次々と「自粛」となる中、メンバーが集まって頂けるのか一抹の不安もありましたが、デゴイチにかける情熱はコロナも吹き飛ばす(?)のでしょうか、次々とメンバーが集まり、気づけばいつもと変わらぬ面々が。この日も粛々と作業に没頭したのでした。 

この日の作業終了後。ボコボコだったボイラー部も、3年がかりでやっとココまで来ました!

腐食部分は1ヶ所ずつ丁寧に・・・

FRPと樹脂で埋め込み成形。

炭水車部分の作業が本格化。

今日はココまで。傷みが酷いようで苦戦模様・・・

動輪廻りを集中整備、何をやってるのかな・・・?

ブレーキでした。目指せ可動状態・・・?
 
令和2年2月16日  中止
 第30回の作業を予定していましたが、雨天中止となりました。
 前日夜からの雨が降り続く中、それでも一抹の希望を胸に(?)集まったメンバーが数名!しかし今回は流石に「1月の奇跡」再現とはならず、ひとしきりSL談義に花を咲かせた後、早々に解散となりました。
 ここ2ヶ月、天気に恵まれていないので、次回は「春らしい」陽気の下で作業出来る事を願っております(きっと、メンバーの皆さんも同じ気持ち・・・だと思う)。
 
第29回 令和2年1月19日
 令和2年最初、というか新年度初の「正月」を迎えての保守整備となりました・・・が、前日からの雨で、集合時間の朝9時時点では、とても作業出来る状況ではありませんでした。
 普通なら「今日は中止」となりそうな所ですが、そこはどっこい「諦めの悪い人たち」。昼ぐらいには回復するだろうという事で、「控室」でしばし歓談。最年長・Y御大の話に耳を傾けながら待っていると、やがて雨も止んで何とか作業が出来る状態に。昼食もそこそこに「そりゃあ~っ」と、サンダー片手にD51君に群がったのでした・・・

Y御大の話に耳を傾ける参加メンバーの皆さん。元・門司機関区の検査長まで勤め上げられた経験談は貴重です!

サンダーでひたすら削る、削る・・・
同様にひたすら削る方がこちらにも。

ヘッドライトのケースは、ご覧の通りピカピカ!

すかさず錆止めを施して、修理の「第一段階」終わり。

ボイラー部分は、まだ細かい部分の削り出しが必要。

現状確認中のK氏。「結構イッてますねぇ~」

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