伊田線(直方〜金田)開業120周年記念イベント
「体験体感型プログラム」(国鉄バス体験乗車〜汽車倶楽部見学)
 

伊田線(直方〜金田)開業120周年を記念して「平成筑豊鉄道」様主催のイベントが行われ、同イベントの特別
企画「体験体感型プログラム」に協力させて頂きました。
『ちょいレトロ』な国鉄バスに乗って、本物SLや大迫力の鉄道模型ジオラマを堪能してもらう内容で、いずれも
普段は行っていませんので、事前応募で参加頂いた皆さんにとっては、まさしく「特別な体験」だったと思います。
 
本プログラムに参加された皆様には、このような「記念切符もどき」を参加記念と
してお配り致しました(乗車券では無い旨の記載あり)。
国鉄バス時代の実物の記念切符を参考に製作したもので、うら側には伊田線の
歴史を簡単に記載致しました。
実際にお配りしたものには「シリアルナンバー」を打っており、同じものは2つと
ないようにしました。

パソコンを使って製作したのですが、おもて面とうら面の位置が微妙に合わず
何度も作り直しの憂き目にあうなど結構骨が折れましたが、苦労のかいあってか
なかなかイイ感じのものに仕上がったかな・・・と思います。
ボディの傷みが目立ってきた為、修理をおこなっていた国鉄バス。
諸事情で当初予定より工期が大幅にずれ込み、本番当日に間に合うか本当に
微妙な状況だったのですが、何とか「仮復旧」で間に合いました。

実は、最悪の場合(=納車が間に合わない)を想定してバスをチャーターして
いたそうですが、最悪の自体だけは避ける事が出来ました。


さあ、いよいよ出発です!
第一便のお客様が到着されました。
バスはほぼ満員、次々に参加者の皆さんが下車して来られます。

目の前には本物のSL(9600形59647号機)が。
ご挨拶とばかりに「
ポーッ」という汽笛の音があたりに響き渡ります。
朝一番ということもあってか、どちらかというと年配の方が多かったような。
椅子を用意しておいて正解でした(^O^)

「模型で見る伊田線の歴史」と称して、SL時代と平筑移管後の「代表選手」を
走行させましたが、ご覧になった皆さんの口からは「わぁ、懐かしい」「そうそう、
これこれ」といった台詞が次々と・・・
ジオラマ自体も、SL時代末期の直方駅&機関区をモチーフとして作られたもの
なので、情景的にもピッタリとマッチしたようで、昔の記憶を辿っておられるよう
でした。
本物のSLや模型ジオラマを堪能して約1時間、再び国鉄バスに乗って直方駅へ
向けて出発です。
第2便は正午過ぎにやってきました。
昼間の時間帯と言う事で、第一便とは打って変わってお子さん連れの方が
多く見られました。
汽車倶楽部の敷地内に静態保存してある本物の蒸気機関車。
通常はシャッターが下りていて見学する事は出来ませんが、特別に公開です。
9600形という形式で、車番は「59647」です。
大正11年に作られた機関車で、今年で何と90歳!
昭和49年、筑豊本線の「さよならSL列車」を牽引した2機のうちの1機です。
(もう1機は、田川市の石炭資料館に保存されています)

開業120周年を迎える伊田線ですが、貨物輸送は殆どがこの9600形だった
ようで、模型ジオラマでも同型の機関車で「石炭輸送列車」を再現致しました。
リアルに作られた情景の中を、これまた精巧に作られた模型車両が駆け抜ける
姿に、大人も子供も釘付け!

画面奥の女性は、かなり本格的な一眼レフカメラをお持ちになって、熱心に撮影
されておりました。
最近は「カメラ女子」なんて言葉もあるようですが、男性/女性に関係なく、カメラ
というものが凄く手軽で身近なものになっているように思います。
気が付けば第三便、つまり「最終便」のお客様の到着です。

この日は天気には恵まれたものの、冷たい風が吹いて気温以上に寒く感じ
られたかと思います。
少しでも暖を取って頂こうと、長椅子とともにストーブを準備させて頂きました。
「模型をご覧になるとき、線路の高さに目線を持って行ってみて下さい」という
アドバイスをさせて頂きまして、皆さんかがんでご覧になっています。
「うわぁ、凄いリアル!」「本物みたい!」といった声があちこちから聞こえました。
鉄道模型は、どうしても「上から目線」で見てしまいがちですが、なるべく近くへ
寄って目線を下げて貰う事で、精巧な作りが活きてきます。
ご自宅に模型をお持ちの方は是非、目線を変えて模型を見てみて下さい。
きっと世界が変わると思います(^−^)

画面奥の女性は「iPad」で撮影中です。携帯やデジカメの撮影は当たり前、最近
はスマホやタブレットPCをお持ちになる方が着実に増えています。
時代の進化を感じながら、ついていけなくなりつつある自分にガックリ・・・(-_-;)
最終便のお客様を乗せて、直方駅に向け出発する国鉄バス。
「体験体感型プログラム」は、何とか無事に終了致しました。
参加頂いた皆様、ならびにご協力頂いた皆様、本当に有難う御座いました。
最後に、模型ジオラマで大活躍してくれた車両達をご紹介致します。
右からC11形蒸気機関車・9600形蒸気機関車・DD51形ディーゼル機関車、
そして一番左は平成筑豊鉄道400形ディーゼルカー(なのはな号)です。

C11形は30年くらい前のものだろうと思われます(詳細不明)。
前日午前のリハーサルまでは快調に走っていたのですが、午後の動作チェック
中に突然モーターから白煙が・・・急遽交換する羽目になりました(汗)。
お陰様で、当日は絶好調の走りを披露してくれましたョ。
平筑400形ディーゼルカーは、プラキット組立&動力化・ライト点灯化を施した
ショップオリジナルの「デモ車」です。
試作品のため「廃車」を考えました事もありましたが、潰さなくて良かったデス。

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